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 芸術学という選択

芸術学は芸術を研究する学問ですが、主に美術史や美学を研究領域とします。これら美術史や美学は、実は芸術学という名称を持たない学部や専攻でも学ぶことができます。たとえば、多くの大学が設置している文学部にも美術史や美学などの専攻がある場合がほとんどです。それゆえ、美大・芸大であっても、芸術学科の入試の出題内容は、小論文を選択した場合には一般的な大学の文系学部にかなり近いと言えます。またこのように入試内容が類似しているため、美大・芸大の芸術学科を志望する受験生が一般大学の文系学部を併願校とすることは少なくありません。事実、当学院の芸術学科からも多くの受験生が特別な対策をせずにこれら併願校に合格しています。つまり、受験対策という点で言えば、美大・芸大の芸術学科は一般大学の文系学部の延長線上にあると言えます。それゆえ、芸術学を選択するのであれば、その受験対策が特殊であるという理由で美大・芸大受験を躊躇する必然性はほとんどありません。


美大・芸大の芸術学を選択する利点

上述したように、芸術学は美大・芸大でなくても学ぶことができます。将来学芸員になりたいと考えて美大・芸大の芸術学を志望する受験生も多くいますが、上述したような多くの一般大学においても学芸員養成課程は開講されています。しかし、美大・芸大の芸術学を専攻することには大きな利点があります。その一つ目は、実技を学べることです。絵画や彫刻などの他の実技系の専攻と同様に大学で実技を学び、いわゆるアーティスト(芸術家)となる人もいます。また、実技を学ぶことによって、制作の立場から作品を考察する能力を養うことができます。この能力は、芸術を研究する上で、たとえそれが美術史や美学であっても、様々な視点をもたらしてくれます。二つ目は、美術教員の免許資格を取得できることです。現在全国には約800程の大学がありますが、そのうち中学校・高等学校教員(美術・工芸)の免許資格を取得することのできる大学は決して多くはなく、その大半が美大・芸大です。このように、美大・芸大の芸術学を選択することには一般大学の場合にはない多くの利点があります。

学芸員養成課程開講大学一覧 ‐ 文化庁
教員免許状 (普通免許状)を取得可能な大学等 ‐ 文部科学省

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